3月、2人の知人のお宅を訪問した。
仕事ではない。
知人が住む部屋を見せてもらうために訪問した。
1人は、同じマンションに住む知人。
年末年始約2ヶ月にかけてリフォーム工事され、間取りが同じなので、どのようにリフォームされたのかなあと思っていた。
たまたま話す機会があり、「良かったら、見に来てください」と言っていただいたので、あつかましく訪問させてもらった。
主要柱を残して全面的にリフォームされたそうで、玄関もお風呂もトイレもすべて広くなり、キッチンは対面式となり、リビングはモノトーンでかつ間接照明で落ち着いて・・・・
とてもシックなデザインで、まるでホテルの1室のような素敵な部屋だった。
もう1人は、別のマンションに住む知人。
近々全面リフォーム工事をすると聞いたので、「完成したら見せてくださいね」と言ったら、「リフォーム前と比べられるよう、現状も見に来てください」と言われたので、こちらも、あつかましく訪問。
マンションの最上階で、リビングの天井は高く、今でも素敵な部屋だ。
今は、壁紙などもすごくお洒落なものがたくさん販売されており、選ぶのに迷ってしまうとのこと。
設計図も見せてもらったが、あまりイメージできないので、リフォーム後が楽しみ。
さて、我が家に戻ると・・・
テーブルの上には、読みかけの本や雑誌、新聞、書類などが積み重なり、「生活感」まるだしで雑然としている。
部屋の仕様は、決して使いやすいわけではないのでリフォームには憧れるが、外に出ていることが多く、また「綺麗に維持すること」が苦手な私には、結局、リフォームなどには無縁なのかもしれない。
ブログ マチベンの日々
急な寒さに見舞われた先週始めとは打って変わり、3月24・25日の土日は両日とも快晴で、京都市内のあちこちで桜が開花し始めた。
3月24日は、午前中、御所の内周約4㎞をWALK&RUN。
初RUNなので、はじめから余り無理をしないよう、少し歩いて少し走るを繰り返した。
まだ空気はひんやりとしていたが、走るにつれ、汗ばんできた。
御所の梅は満開を過ぎ、今は、しだれ桜が満開。
翌25日(日)は、午前中、大文字登山。
今年の初登山。
銀閣寺側の登山口に向かう坂の途中で、トレランの練習で下ってきたF弁護士とすれ違う。
年齢あまり変わらないのに、元気やなあ・・・
登山口。
登山口からゆっくり登っていく。
今日は、頂上までは行かず、「大」の字まで。
昨日ほどの青空はなく、空には霞がかかっている。
「大」の字から見る市内の景色もボンヤリ。
お湯を沸かしてスープを飲んだ後、鹿ヶ谷へ下山。
疎水の桜もまだ1~2分程度しか咲いていなかった。
これからしばらくは、歩くのに快適な季節になる。
ボチボチ、頑張ろ。
作家の内田康夫さん(83歳)が2018年3月13日に死去されたことを知った。
内田康夫さんと言えば、テレビドラマ化されている名探偵浅見光彦シリーズで知られる作家であある。
そして、以前にも(2013年1月10日付け)ブログで書いたことがあるが、何を隠そう、私はアサミスト(「浅見光彦」ファン)である。
以前、同じ事務所に所属していたOg弁護士も大の内田ファンで、新刊が出るとすぐに購入していたので、私は彼から借りてすべての作品を読んだ。
テレビドラマは、謎解きあるいは犯人探しとなってしまっていて深みが感じられないが、原作の方は、内田氏の幅広い知見により、毎回、様々なテーマが深く掘り下げられ、社会問題にも鋭く切り込まれている。
だから、断然、原作の方が面白い。
全国各地が舞台になり、1999年の沖縄県を舞台とした作品「ユタが愛した探偵」で、47都道府県すべてを網羅したとのこと。
私自身、小説を読んで行ってみたいと思い、富山県のおわら風の盆、広島県鞆の浦、島根県津和野など多くの場所を実際に訪れた。
もう内田さんの小説が読めないと思うと残念でならない。
心よりご冥福を祈る。
2016年11月に公開されて、ロングランヒットを続けるアニメ映画「この世界の片隅に」。
前々からずっと観たいと思っていて、最近になってやっと観る機会を得た。それも無料で。
主な舞台は、広島・呉。
主人公「すずさん」の戦前(太平洋戦争)から戦争が終わるまでの暮らしを描く。
戦時中、18歳で広島から呉に嫁いだ、すずさん。
道ばたの草を摘んでおかずとしたり、米を嵩ましして炊いたり、そして町の風景・・・・
あらゆる生活を、当時の人々の記憶から再現しているという。
どこか抜けていてホワッとした人柄のすずさんが、戦時中にあっても、暮らしを明るくしてくれる。
「すずさん」の声を演じる女優のんがイイ。
映画後半、爆弾によって姪が死亡し自分も片手を失う、激しい空襲、そして広島への原爆投下等が、前半の明るさから一転して、すずさんの悲しみを広げていく。
観終わっても、また、もう1度観てみたい、そんな思いになる良い作品であった。
先日の京都新聞でも紹介されていたが、京都で、「手のひらに憲法プロジェクト」という取り組みが始まった。
これは、冊子「ポケット憲法」を多くの人々に広げていこうという取り組みである。
岡田知弘京都大学経済学部教授が呼びかけ人代表となり、京都弁護士会の尾藤廣喜弁護士や中村和雄弁護士も呼びかけ人となっている。
岡田教授が、雑誌「ねっとわーく京都」4月号に、その思いを語っておられた。
1928年に河上肇事件が起こった時、京都大学経済学部では、既に始まっていた思想弾圧を止められなかったという歴史の反省にたち、
「戦争という経験、戦争は必ず戦闘開始前に地方自治や学問の自由、報道の自由を奪っていく、こういった動きに対して、私たちは事前に警鐘を鳴らす責任があるのではないかと思います。そうした思いで今回『手のひらに憲法プロジェクト』を始めようと考えました」
童謡『手のひらに太陽を』(やなせたかし作詞)の「歌詞にはそれぞれが違っていてもみんな生きている、その権利があるし、泣いたり笑ったりしているー太陽のもとでそういったことができるのは、やはり平和な状態でしかできないことです」
「一人ひとりの子どもたちからお父さん、お母さん、お年寄りまで自分の問題として憲法の内容を知り、考え、自分のものにしていくことが必要ではないか、手のひらに、太陽と一緒に憲法をかざす人たちを広げていきたいという思いを込めて、こういう名称にしてみました」
「どのような立場でも、まずは憲法を手にとって、読んで内容を知ってもらうこと、そして主権者である私たち一人ひとりが考えて議論する運動を広げていくことが大切ではないか、その一助になることを目的にしてこの取り組みを考えました」
昨年の憲法記念日には、安倍首相が2020年までに改正憲法を施行すると明言するにいたった。
憲法を変えるという動きが加速する中、今一度、私たちが本当に憲法の内容を知り暮らしにあてはめていく必要があるし、このプロジェクトのように、そんな取り組みが色々な形で全国で起こってくるのがイイ。
なお、このプロジェクトが発行する「ポケット憲法」の内容は、日本国憲法と大日本帝国憲法、そして「あたらしい憲法のはなし」。
「あたらしい憲法のはなし」というのは、日本国憲法制定直後に国が文部省著作というかたちで、わかりやすく憲法の解説をしたものである。
普及は、1冊100円程度の支援カンパで、ホームページのみで受け付けをする。
(手のひらに憲法プロジェクトお問い合わせ先)
電話075-211-1161
URL http://pocketkenpo.com/
メール info@pocketkenpo.com
ソチと平昌の2度の冬季オリンピックのフィギュアスケートで金メダルを取るという快挙を成し遂げた羽生結弦選手。
その羽生クンが殿様役で映画初出演したのが2016年5月に公開された「殿、利息でござる!」。
歴史学者磯田道史先生原作の映画「武士の家計簿」を観たという人が、磯田先生に「私の故郷・吉岡宿にも、涙なくして語れない立派な人たちがいたので、本を書いてください」と連絡があった。
それで、磯田先生は、「國恩記」という資料を読んで感動し、「穀田十三郎」という著作にまとめ、それを原作として映画化されたのが「殿、利息でござる!」である。
2018年1月17日付けのブログで書いたように、磯田先生の「日本史の内幕」を読み、磯田先生の「無私の日本人」という文庫本の中にこの「穀田十三郎」という著作があることを知り、無性に読みたくなり読んでみた。
と同時に、たまたま映画「殿、利息でござる!」の方も観ることができた。
ストーリーは・・・
250年前の江戸時代、仙台藩の宿場町・吉岡宿(現在の宮城県黒川郡大和町)。
宿場には、年貢だけではすまず、「伝馬役」という負担があり、藩が公用で街道を往来するといって人馬を強制的に徴発していく。
飢饉のたびに、住人が町を逃げ出していく。
「このままでは吉岡は亡ぶ」そう考えた十三郎が、智恵者の菅原屋篤平治から町を救う計画を聞く。
それは、金がない仙台藩に大金を貸し付けることによって、年々、利息をもらい、住人に配るという逆転の発想だった。
そして、ついに、数人の仲間たちが私財を投げ打ち、1000両(約3億円)もの金を藩に貸し付け、町を救うことができた・・・
町の住人が藩に金を貸し付けるなどという大それたことが簡単に進んだわけではなく、その実現には何年もかかったが、ただただ吉岡の繁栄を願う「無私」の心が政治を動かした。
貧しい東北の地で、このような実話が存在したことは、本当に感動的である。
いや、貧しい東北の地であったからこそ、個人が私利私欲に走らず、成し遂げることができたのかもしれない。
なお、羽生クンは、仙台藩の殿様として、映画終盤に登場。
殿様自ら功労者の一人である住人の酒屋を訪れ、酒の名前の命名して与えるという役どころ。
映画の出演オファーに、最初はスケート選手だからということで断ったそうだが、原作の「無私の日本人」を読んで感動し、出演することになったとのこと。
岐阜県の奥飛騨温泉郷の1つに「福地温泉」がある。
福地温泉は、有名な平湯温泉のすぐ近くにあるが、宿は数軒で、平湯温泉よりも静かでひなびた感じが好きだ。
昨年の秋、上高地を訪れた帰りに初めて立ち寄り、すっかり気に入ってしまった。
そして冬季には、「青だる」と呼ばれる氷柱が見られることを知り、先日、再び、福地温泉を訪れた。
「青だる」とは、岩から滴り落ちる水が凍りついて、青い氷の帯のように見える現象のことを言う。
実際には、温泉の近くにある福知山(1671M)の山奥でしか見られない自然の産物を、福地温泉では沢の水を温泉街の木々に噴霧し、人工的に「青だる」を再現している。
道路脇に作られているので、誰でも、見ることができる。
人工的に作られたものとは言え、とても幻想的で、見事な景色だった。
夜はライトアップされているが、さすがに零度以下の気温で、宿から歩くと距離もあったので、見に行くことはあきらめた。
次は、春か秋に、福知山に登りに行こうと思う。
2016年12月にカジノ法が政府与党や日本維新の会などの賛成によって成立しました。
ただ、カジノ法は、あくまで「統合型リゾート(IR)を作るための整備を進めましょう」という基本となる法律であって、実際にカジノをオープンするには、それを具体化する実施法案という法律を成立させる必要があります。
2016年12月15日付けブログでも書きましたが、このカジノ法には、ギャンブル依存症への懸念が非常に強くあります。
そこで、政府は、2018年2月15日、日本人や日本在住の外国人の入場を「7日間に3回」かつ「28日間で10回」までに制限するなどの内容を盛り込んだ原案を、自民、公明両党に示しました(2018年2月16日付け毎日新聞)。
週3日、月10日であれば、依存症になる心配はないと本気で思っているのでしょうか?
バカバカしくてお話になりません。
今日(2月19日)、たまたま読んだ中日新聞の1面「中日春秋」には、古い小噺にからめてこのカジノ依存症規制の政府原案のことが書かれていました。
ネットで調べたところ、「禁酒期間」という小噺だそうです。
面白いので新聞に書かれていたその小噺を引用します。
「願いごとがあって、願をかけて3年間酒を断つことにした。しかし、やっぱりつらい。それで、その期間を6年間に延ばして、夜だけは飲んでもかまわないことにした。夜だけにしてみたが、やっぱりつらい。そこで断酒の期間を12年間にしてもらって、毎日朝晩飲んでいる」
本当に身勝手な「禁酒」方法です。
「週3日」なら「ギャンブル依存症ではない」という政府原案も、これと全く同じではないでしょうか。
でも、とうてい笑い話ではすまされません。
メディアで盛んに宣伝されている、バルミューダの高級トースター。
たかがトースターなのに、値段が2万円以上。
「感動するほど美味しくトーストが焼ける」という、うたい文句が私の頭から離れない。
ほんとかなあ・・・
テレビの「カンブリア宮殿」でも放映され、もちろん絶賛されていた。
喫茶店のモーニングに利用している所もあるとか。
朝食が食パン派の私としては、一体どんな味なのか、無性に食べてみたくて仕方がなかった。
でも、大型電気店に行っても、試食させてくれる場には、なかなか出会えない。
そんな折り、なんと、宿泊したホテルの朝食バイキングに、このバルミューダトースターが置いてあった!
パンの焼き方も書かれてあった。
まず、トースターの扉を開けて、パンを置く。
次に、上部のトレイに専用のコップで5ccの水を入れる。
左のダイヤルでパンの種類を選ぶ。
右のダイヤルで時間を設定する(食パンなら2.5分から3.5分)。
この方法、「水を入れる」ところが、美味しさの秘密だそう。
出来上がりがこれ!
見た目は普通。
一口、食べてみる。宣伝のとおり、「外はカリッ、中はモッチリ」。
確かに、とても美味しい。
特に、外側の「カリッ」の部分が薄いのがイイ。
帰宅して、バルミューダの味を覚えているうちにと、以前、テレビで放映していた「食パンの美味しい焼き方」の1つである「魚焼きグリルで焼く」という方法で焼いてみた。
魚焼きグリルでも、受け皿に水を入れるので、原理は同じだろうと想像する。
我が家のグリルは、火加減を自動調節してくれる機能がないので、何分間グリルするかが難しい。
少し目を離すと、焦げてしまうので、慎重に・・・・
まあまあ成功かな(写真はなし)。
味はと言うと、確かに、魚焼きグリルでも、外はカリッ、中はモッチリ。
ただ、「外のカリッ」部分がバルミューダと比べると厚い。
今度は、もう少し、グリルする時間を短くしてみようかな。
結論は、確かに、バルミューダは、手軽に美味しいパンが食べられる優れ物だが、やはり2万円を超す金を投資するには高すぎるということで自分の中で得心した。
Yahooニュースで、奨学金の返済についての記事を読んだ。
確か、例えば、大学在学時に400万円の奨学金を借り、それを卒業後の10月から毎月利息込みで1万6000円ずつ返済する場合、その返済は40代まで続くというような書き出しの記事だった。
そして、奨学金が返済できず、自己破産する人も多数いるとのこと。
本人は自己破産で支払を免れても、連帯保証人(たいていは親や親族)の責任は免れない。
連帯保証人まで連鎖破産する場合も・・・
20代で結婚する場合、その時点で既に数百万円の借金を背負って結婚することになる。
これでは、若い人がなかなか結婚に踏み出せない事情もわかる。
少子化もまたしかり。
先日、知人の娘さんが今年大学を卒業し就職も決まったと聞いたので、久しぶりに会って話をした。
やはり高額な奨学金を返済しなければいけないと言っていた。
本来、社会人となるという夢と希望に満ちあふれているはずなのに、就職後の厳しい生活の不安の方が大きい。
私たちが大学生の頃には、考えようもなかった現実である。
教育は未来への投資。
今の日本の税金の使い方は絶対に間違っている!
2014年9月の御嶽山の大噴火以来のショッキングなニュースだった。
2018年1月23日午前9時59分、本白根山(もとしらねさん、2171m)の鏡池付近で噴火が起こり、草津国際スキー場にいた自衛隊員が死亡し、多数のスキーヤーやボーダーが被災した。
ここは、「草津、良いとこ、1度はおいで~」の草津温泉がある土地である。
噴火当時の映像を観る限り、まるで御嶽山の大噴火の時の映像と同じような恐怖が襲ってくる。
御嶽山の時は、9月の紅葉真っ盛りの登山シーズンであったことや関西から近い山であったこともあり、私が登山をすることを知っている友人や依頼者の方から「心配した」というメールなどをいただいた。
さすがに、今回は、そのようなメールは一切なかったが、実は、本白根山も草津国際スキー場も以前、訪れたことがあった。
本白根山の横にある草津白根山が日本百名山の1つとなっているため、2008年8月にその両方の山に登った。
草津白根山は、車で火口湖である湯釜まで行くことができるので、冬期以外は観光客で一杯で、「登山」というイメージはない。
だから、草津白根山に寄ったついでに、本白根山の方に登った。
でも、本白根山も、草津白根山の火口湖の駐車場から登る限り、ハイキングのような気楽さで登ることができた。
また、草津国際スキー場は、2015年2月に1度だけ行ったことがあった。
麓から本白根山に続く、割と細長いスキー場で、一番トップから沢沿いのロングコースをハイスピードで滑り下りるのはとても快適だった。雪質もパウダーに近く軽かった。
そういう意味で、今回の被災は、決して他人事とは思えない。
日本の歴史物に興味があるか?と問われたら、「とても好き」というわけではない。
NHKの大河ドラマも、子どもの頃はよく観ていたが、今は全く観ない。
でも、過去の時代の人々の暮らしや文化が今の時代にどのようにつながっているのかなどにはとても興味がある。
磯田道史先生の「日本史の内幕」(中公新書)を読んだ。
磯田先生は、最近、テレビによく登場する歴史学者で、映画化された「武士の家計簿」の元になった著作を書いた人である。また、私はまだ観ていないが、フィギュアスケート選手の羽生クンが殿様役で出演した映画「殿、利息でござる!」の元になった「無私の日本人」を書いたのも磯田先生だ。
本書の「まえがき」では、「この本は、古文書という入り口から、公式の日本史の楽屋に入り、その内幕をみることで、真の歴史像に迫ろうとする本である」という書き出しから始まり、「歴史教科書は、政府や学者さんの願望にすぎない。・・・彼らが信じていて欲しい歴史像が書いてあるだけである」となかなか大胆な記述が続き、「コピペとフィクションの歴史叙述が巷にあふれている」と苦言を呈する。本書は、「これと一線を画し、古文書を通して、日本史を現場から内側からみる内幕に案内したい」と結ばれている。
もう、この「まえがき」を読むだけで興味がそそられる。
本文は、7章から構成されているが、各章の中の1つ1つの「話」はおおよそ3~4ページで完結されており、研究のためではなく、「読み物」として読んでいる者にとっては、短くて読みやすい。
明治天皇の皇后が京都から「新首都」東京への移住はどのようになされたか
豊臣秀吉と本願寺との関係
若き徳川家康はどんな顔だったのか
家康は正室築山殿と離婚したか
秀吉は秀頼の実の父親か
江戸時代に「毒味役」の武士は本当にいたのか
などなど、古文書からの日本史の謎解きが展開される。
ところで、本書を読んで初めて知ったことだが、磯田先生は、現在、京都市西京区にある国際日本文化研究センターの准教授をされており、京都に住んでおられるようだ。
寺町二条の書店にも立ち寄ると書かれてあったので、偶然、どこかで姿を見かけるかもしれないなあ・・・
日系イギリス人であるカズオ・イシグロ氏が昨年、ノーベル文学賞を受賞した。
彼がノーベル賞を受賞したという報道に接するまで、恥ずかしながら、彼の作品を読んだことがなかったことはもとより、名前さえ聞いたことがない、全く知らない作家だった。
ニュースで受賞を知っても、すぐに読んでみようとは思わなかった。
外国人作家が書いた小説は、なんとなく読みにくいという感覚が私の中にあったからだ。
しかし、高校時代の同級生のメーリングリストで、Fさんが「二年前の春から夏にかけて集中的に読み感銘を受けた」「フィクションらしいフィクションを圧倒的なリアリティで紡ぎ出すという力量は僕が今まで読んだ作家の中でも有数のもの」「彼の作品には、思想性、主義主張が巧妙に排除あるいは隠蔽されているという特徴がある」と書いていたので、これはもう読まなくてはと思い、書店に行った。
受賞当初は、書店に本がなく、店員に尋ねると「増刷中なので、しばらく待って」という回答だった。
そして、しばらくすると、やっと書店にイシグロ氏の作品のコーナーが設けられた。
最初に読んだのが「日の名残り」。
人生の黄昏どきを迎えた老執事が、旅路で回想する古き良き時代のイギリス。
旅の場面と、長年仕えた先代の主人への敬慕、執事としての品格、女中頭への想いなどの回想が交錯する。
旅の場面と回想とが入り交じって、私にはわかりにくく、最初はなかなか読み進むことができなかったが、最後まで読み終えると、執事のあるべき姿を求め続けた男のせつない思いが感じられた。
久しぶりに、深い作品を読んだという実感があった。
BSで放映された「カズオ・イシグロの世界」で、イシグロ氏は、この作品について、「自分が最もホコリを持っていたものや業績は実は恥ずべきことだった」ことに気づいた個人を描き、過去に向き合うべきか忘れるべきかを問いかける作品だと語っていた。
「日の名残り」を結構エネルギーを使って読み終えたが、そうすると、また別の作品を読みたくなった。
そこで、次に読んだのが「私を離さないで」。
全く知らなかったが、この作品は、昨年、テレビで日本版としてドラマ化されていた。
この作品も、介護人女性の回想で物語は展開する。
ある施設で共に暮らし学ぶ子どもたち。その施設の子どもたちに求められる「提供」とは・・・
人間とは、愛とは・・・その根元を問うテーマで衝撃的だった。
なお、「日の名残り」と「私を離さないで」は、共に映画化されている。
2017年12月7日、スウェーデン・アカデミーで受賞記念講演したイシグロ氏は、現代の世界で極右思想や人種差別などの偏狭な思想が蔓延していると厳しく指弾するとともに、自らは文学の力で人類の幸福に貢献するという強い意欲を示した。
そして、私は、3作品目として「浮世の画家」を選び、今また読み始めている。
雑煮は、全国各地で色々な種類がある。
私の出身の岐阜の雑煮は、小松菜や大根などを入れたすまし汁で、餅は焼かない。
京都に来て、初めて白味噌の雑煮を食べた。これもまた、美味しい。
だから、私は、気分次第でどちらのバージョンも作る。
友人Tさんが「美味しい!」絶賛するのが、山利(やまり)商店の白味噌。
京都でも知る人ぞ知るという白味噌らしく、有名料亭などに使用されているとのこと。
無添加・無着色で、国産米・国産大豆・塩だけで作られている。
店自体は東山区にあって少し遠いが、錦市場の中の八百屋さん「四寅」で扱っていることを知り、新年になって買いに行った。
開封すると2週間しかもたないと聞いていたので、店の人に尋ねると、冷凍しておけば発酵が止まるから大丈夫と言われた。
早速、白味噌雑煮を作ってみた。
金時人参と大根と小松菜を入れてみた。
出汁だけで、砂糖やみりんを全く入れなくても、甘くて濃厚で美味しい。
(餅が隠れて見えな~い!)
しばらく、この白味噌にはまりそう・・・
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
年賀状に「ブログ、読んでます」と書いていただいた方もあり、嬉しい反面、最近、少々、サボリ気味なので、恐縮しております。
今年は心を入れ替えて(!?)、頑張ってブログを書いていこうと思っています。
事務所は、明日1月9日から業務開始です。
でも、私自身は、正月気分は1月4日までで、5日から事務所に来て仕事を始め、7日は依頼者の方と打ち合わせもしました。
ところで、1月7日、久しぶりに七草がゆを作りました。
七草がゆというのは、春の初めに生える若菜を食べることで、1年の邪気を払う行事。
正月のごちそうで疲れた胃腸を休ませ、いつもの食事に戻る区切りとしても優しい一品です。
昨年12月に宿泊した宿で出された玄米薬膳粥がとても美味しかったので、今回は玄米粥にした上、七草以外に、クコの実と松の実も入れてみました。
これがとても美味しく出来て気に入ったので、これからも時々、作ってみようと思っています。
いただいた年賀状の中には、身体の不調について書かれていたものもありました。
私も今年1年、今まで以上に健康に気を遣って過ごしたいと思います。
「自作自演だろう」・・・なんで、こんな中傷が・・・
2017年12月13日、普天間飛行場に隣接する市立普天間第二小学校の運動場へ米軍普天間飛行場所属のヘリコプターの重さ7.7キロの窓が落下するという事故があった。
その数日前の同月7日には、やはり同飛行場から約300メートルの場所にある緑ケ丘保育園の屋根に大型ヘリの部品が落下した。
ところがである。
保育園の落下事故の方は、米軍は、大型ヘリCH53Eの部品だと認めた一方、「飛行する機体から落下した可能性は低い」と発表した。
すると、それ以降、連日、「自分たちでやったんだろう」「教育者として恥ずかしくないのか」というなじるような中傷メールや電話が保育園に殺到するようになったという(2017年12月16日付け朝日新聞朝刊)。
部品が見つかった屋根にはへこんだ痕跡があり、宜野湾署も確認している。
また、職員や園児も「ドーン」という衝撃音を聞いている。
その1週間後には、また小学校の運動場にヘリの窓が落下し、児童が負傷した。
メールするのは、沖縄の実態を知らない内地(本土)の人たち。
同じ本土の人間として恥ずかしい限りだ。
中傷メールなど流す前に、実際に沖縄に足を踏み入れて、現実を見ろ!と言いたい。
翁長沖縄県知事は、「日本政府には当事者能力がない」と批判した。
宇宙空間を飛ぶ北朝鮮ミサイルには敏感に反応する日本政府が、米軍による沖縄の空からの現実の落下については、全く弱腰だ。
これが沖縄の現実だ。
2017年12月8日、京都調停協会連合会主催の研修会に、講師として参加した。
講演タイトルは「代理人弁護士から見た家事調停」。
対象は、京都府下の民事・家事を担当する調停委員の皆さん。
午前10時半、京都地裁前から、京都市内の調停委員の皆さんと共に大型バスに乗り、会場である京都府北部の福知山市内のホテルに向かった。
もしかしたら福知山は雪かも?という天気予報だった。
第1部は、H弁護士による「民法(債権法)改正について」と題した講演。
そして第2部が、私の講演。
今まで色々なテーマで講演をしてきたが、調停委員さんに対する講演は初めてだったので、どのような話をしようか、ずいぶん頭を悩ませた。
これまで家事調停とりわけ離婚調停は何件も担当してきたので、その中で調停の進め方がうまいなあと感じる人と、調停の進め方に抗議をしたくなるような人などがおられ、そんな経験を織り交ぜて、率直に話すことにした。
また、調停委員は、当事者に代理人弁護士がつくと「やりにくい」と感じると聞いたこともあるが、調停はそれぞれの立場から意思疎通を行って進めていくことができることも強調した。
自分自身が代理人として、これまでの経験ややり方を振り返って整理することもでき、勉強になった。
夜、福知山を出る頃には、みぞれ交じりの雪となっていた。
天皇の退位と平成の終わりが2019年4月30日と正式に決まった。
新しい天皇が即位して改められるのが元号である。
カレンダー業界などからは「早く発表して」という声が多数寄せられているらしい。
2017年12月8日付け京都新聞夕刊に「元号なぜ使う?」という記事が掲載されていた。
「元号法」という法律がある。
「1 元号は、政令で定める」
「2 元号は、皇位の継承があった場合に限り定める」
という2カ条しかない法律だ。
戦後、天皇主権から国民主権へ変わり、天皇は象徴となった。
しかし、元号は法的根拠のないまま慣習として使われ続けたが、保守系国会議員らが法制化を主張し、1979年に元号法が制定された。
現在では、世界で日本だけが使っているとされる。
私は、基本的には、西暦を使っている。
日常生活はもとより、裁判所などに提出する書面にも西暦を使用する。
ただ、裁判所は元号を使い、また元号の方が年月を理解しやすい場合もあるので、準備書面を書く時には、西暦と元号を併記するようにしている。
裁判所は元号にこだわるので、例えば、裁判所で和解や調停が成立した時、支払期限が2019年4月30日以降であっても、あるいは10年先であっても、裁判所は「平成」でカウントして「平成●年●月末日限り支払う」などと書いて調書を作成する。
こんな時は、西暦の方がわかりやすいのに・・・と思ってしまう。
また、昭和●年は、今から何年前か?という問いには、1度西暦になおして考えないと、すぐには答えられない。
国民主権の世の中だし、様々な利便性を考えれば、世界共通の西暦で統一していいんじゃないかと思う。