紅葉を見ることを目的に、11月8日(土曜)午前中、京都北山にある桟敷ケ岳(さじきがたけ。895.9M)に登った。
桟敷ケ岳は賀茂川の源流となる山だ。
登山道は枯れ葉で埋もれ、目的の紅葉には遅すぎたことがわかった。
登山者も少なく、静かな山行きだった。
天気はまずまずで、山頂でいつものように焼きそばを作って食べた。
登山がさほど疲れなかったので、午後は久しぶりに鴨川を松ヶ崎から御池まで休むことなくRUN。
この日は身体が軽く快調だった。
ブログ マチベンの日々
今年4月1日、屋久島の宮之浦岳から始まったアドベンチャーレーサー田中陽希さんの人力での百名山踏破は、10月26日北海道・利尻岳登頂により、約7ヶ月間で、ついに達成し終了した。
谷川岳辺りや北海道に入ってからも疲労による体調不良・発熱などがあり、北海道の冬山前に間に合うか、とても心配したが、達成できて本当に良かった。
おめでとうございます。
宮之浦岳から利尻岳までを、人力は一切使わず、陸地は徒歩で、海はカヤックで渡るという、超人的な試み。
登山もコースタイムの半分位で歩く。
とても人間技とは思えないが、こんなことができる人もいるんだなあ。
おっかけ登山者は、時が経つにつれて増えていった。
本当は、私もおっかけて、どこかで会い、元気とエネルギーをもらいたかった。
人間ってすごい!
なお、11月8・15・22日、HNKBSプレミアムで、これまでの記録が再放送されます。
趣味を通じて知り合い、長年、親交を深めてきた女友達が、今年2月、ガンの手術を受けた。
私より10歳以上年上だが、いつもお洒落で若々しく、色んなことに好奇心旺盛で、私の人生の目標のような女性である。
術後1週間で退院し、5月には前から予定されていた船旅にも出かけられた。
10月初め、体調が悪化して入院となったが、数日でやや回復されたので、退院→帰宅となった。
ただ、1人暮らしの彼女を心配する親族の反対を押し切っての退院であったため、帰宅後、親族の訪問はなくなった。
そこで、彼女を心配する仲間たちが、交代で自宅を訪れ、また夜も交代で宿泊し、誰かが彼女の傍らにいるようネットワークを作った。
こんなに心配する友人が周囲にたくさんいるのも、彼女の人格の賜物だと思う。
出来る限り自宅で過ごしたいというのが彼女の強い希望だったが、残念ながら、先週末、彼女は自らの意思で再入院せざるを得なくなった。
入院後も、仲間たちは頻繁に病院を訪れるようにしている。
私自身、両親を送った経験からしても、自分の思いどおりの人生の終わり方をするのはとても難しいと感じている。
でも、出来る限り彼女の希望に沿えるよう関わっていこうと思っている。
こんなに面白い舞台を観たのは久しぶりだった。
大阪・松竹座の10月花形歌舞伎は、片岡愛之助の「GOEMON」。
テレビ「半沢直樹」で大ブレイクした片岡愛之助が歌舞伎でフラメンコとコラボすると知り、大阪まで観に行くことにした。
「GOEMON」は、大塚国際美術館のシスティーナ礼拝堂で2011年に初演された新作歌舞伎で、大盗賊の石川五右衛門がスペイン人の血を引いていたという奇想天外な作品。
昨年2月に松竹座で再演、今回は3度目の上演。
古典歌舞伎をベースに、フラメンコ音楽とダンス、室内楽も取り入れた斬新な内容。
五右衛門の父親のカルデロン神父は、あの「タッキー&翼」の今井翼クン。
翼クンのフラメンコ、そして、フラメンコダンサー佐藤浩希のフラメンコ。
愛之助の、つづら抜けを含む2度の宙づり。
2階席(私は2階席だった)での大立ち回り。
などなど、観客をあきさせない熱気あふれる舞台だった。
一緒に行った私の大学時代の友人は、昨年も観たとのこと。
「また機会があれば、もう1度観たい!」間違いなく、そう思わせる舞台だった。
飲み物の嗜好については、コーヒー党と紅茶党に分かれると思うが、私はコーヒー党だ。
そんなにコーヒーの味に通じているわけではないが、砂糖もミルクも入れずにブラックで飲んでいる。
そして、味は、苦みがきいたものが好き。
毎週土曜日の午前11時から放映されている「LIFE 夢のカタチ」(ABC朝日放送系)。
先週は、大阪市城東区で「ハマ珈琲」を営む濱卓也さんを取り上げていた。
「煎りたてコーヒーのおいしさを日本中に広めたい」という濱さん。
コーヒーは、煎りたて、挽きたて、淹れたての3条件がそろった時、驚くほど深い味わいが生まれ、最高の味となる。
焙煎して間もないコーヒーは、淹れたとたん泡が立体的になり、その泡の中に香りの成分がたっぷり含まれていると濱さんは言う。
確かに、買って来たばかりの挽きたての豆は、香りも、お湯を注いだ時の泡立ちも違う。
どうせ同じ額のお金を出すなら、美味しく味わわなくっちゃね!
いつもは買いに行くのが面倒なので、200グラム入りを2袋同時に買って来るのだが、これからは、できるだけ少量買いをしようと思う。
それと、今年、夷川東洞院東入に「鳥ノ木珈琲」という小さな喫茶店が出来た。
まだ入ったことはないが、実は、その喫茶店は、濱さんが作った焙煎機で、煎りたて、挽きたて、淹れたての珈琲を味わえる店だということを知った。
1度、訪れて、本当に美味しい珈琲を味わってみたいものだ。
9月27日(土)11:53AMに発生した御嶽山の噴火は、本当に驚きで衝撃的だった。
私の趣味が登山であることをご存知の依頼者の方々や友人から「心配した」とメールなどをいただいた。
心配していただいて有り難うございます。無事でいます。
御嶽山(3067M)は、日本百名山の1つでもある。
私も、過去に、長野県側と岐阜県側から計2回登ったことがある。
頂上は富士山のようにお鉢状態となっていて、神社のあるところが頂上となっている。
山頂付近には水をたたえた池もいくつかある。
頂上に、あれほどたくさんの山小屋があることも富士山に似ている。
修験者の山でもあり、登山初心者も登りやすい山である。
関西に近い3000M級の山で、しかも、9月27日は、紅葉シーズンの快晴の土曜日である。
私がそこにいても不思議ではない。
死亡者が次々と確認され、また、被害に遭われた登山者から語られる生々しい言葉の報道を耳にする都度、地獄のような惨状に心苦しくなる。
自然の脅威をあらためて思い知らされた出来事であった。
腕時計をしなくなって、もう数年が経とうとしている。
別に、たいした理由があってのことではなく、時計の電池が切れ、電池交換しようと思いつつ、つい忘れてしまい、現在に至っている。
「忘れる」ということは、なくても用がたせるということだ。
それに腕時計をしている時より、当然、左腕がすっきりして結構快適だ。
事務所には各部屋に時計があり、外出する時は、携帯電話の時計で確認する。
時に携帯電話を携帯するのを忘れてしまうこともあるが、私は、元来、時間に遅れることが嫌いで、十分な余裕を持って行動するよう心がけているため、携帯電話を忘れたことであまり焦ったという記憶はない。
携帯電話の普及により、私のように腕時計をしない人も多くなったようだ。
かつては、腕時計はおとなの身だしなみだったが、国内メーカーが調査した装着率は数年前に5割を切ったとのこと。
腕時計は、今やファッションの一部としての意味合いが強いらしい。
(2014年9月15日付け京都新聞朝刊)
ところで、先日、アップルが自社初の腕時計型端末を発表した。
京都新聞曰く「腕時計を追いやったケータイ勢が、その復権を担うとは何とも皮肉だ」。
腕時計型端末など、どんなものかは見たこともないが、やはり私には縁遠い世界だ。
楠木 新(くすのき あらた)さん。
サラリーマン兼作家で、著書「人事部は見ている」(日経プレミアムシリーズ)はベストセラーに。
近著は「働かないオジサンの給料はなぜ高いのか」(新潮新書)で、書店に行くと、平積みされていることもある。
その楠木さんのインタビュー記事が、顔写真入りで2014年8月19日付け朝日新聞の「オピニオン」欄「70歳まで働きますか」のコーナーに掲載されていた。
楠木さんのインタビュー記事のタイトルは、「こころの定年」に耳傾けて。
実は、楠木さんは、私の大学時代のクラスメートだ。
「楠木 新」というのはペンネーム。
昨年11月に、大学卒業以来約30数年ぶりに初めて開いたクラス同窓会に、楠木さんも参加され、その時初めて、彼が本などを書いていることを知った。
朝日新聞紙上で、楠木さんは、
「就業上の定年は多くが60歳ですが、40歳前後から組織で働く意味を悩む『こころの定年』を迎えるサラリーマンが増えています」
「私自身、若いころは順調に組織の階段を上っていましたが、40代後半になって『こころの定年』を迎えました。成長している実感が得られず、誰の役に立っているかも分からなくなり、出社できなくなりました」
「転機になったのは、サラリーマンから転身した人に話を聞き始めたことでした」
「彼らの生き方と自分とを何度も重ね合わせる作業を通して、自分が何をすればいいかが、見えてきたのです」
「『こころの定年』を迎えた時に自らの目標を探し出し、時間をかけて取り組めばチャンスが生まれるはずです」
私の友達の中にも、そろそろ会社をリタイアする人も出てきている。
定年のある人は否が応でも次の人生を考えざるを得ないが、私たちのような仕事だと定年がないので、その引きぎわや「次へのチャレンジ」の時期などが、とても難しい。
楠木さんの「70歳まで働くことの環境を整備するのは、国でも、会社でもありません。それは、自分自身なのだと思っています」という言葉の重みを感じる。
東北の震災以来、交流が続いている宮城県気仙沼市のYさん。
当時、小学生だった娘さんも中学生になった。
そんなYさんから「今年は気仙沼のさんまが大漁だから送ります」というサプライズの嬉しい便りが届いた。
そして昨日、たくさんのさんまが送られてきた。
オデブのさんまで、どれも脂がのっている。
早速、夕食で塩焼きにして食べた。おいしい!
気仙沼市では、今年2月現在で、応急仮設住宅等の入居者が6654人、民間賃貸住宅(みなし仮設)の入居者が3195人もいるという。
1日も早い東北の復興を願っている。
今夏、東北の山に登る計画を立て、JALの先得割引の航空券を予約していた。
ところが、同行予定の山仲間が急病で入院したため山行きは中止に。
航空券を先得で予約していたから、たくさんのキャンセル料をとられるだろうなあ、そう言えば佐賀県の弁護士が高い解約定数料の返還を求めてANA相手に提訴していたなあ、などと考えながら、キャンセル手続きを調べるため、ネットを探してみた。
すると、なんということでしょう。
病気などで飛行機に乗れない場合には、診断書を提出すれば同行者も含めて全額払い戻しされる、と書いてある!
早速、予約係に電話。
ところが、何度かけても話し中ばかりで通じない。
翌日かけても、また話し中。
あきらめかけていた頃に、やっとつながった。
事情を説明し、診断書を送付するFAX番号を教えてもらう。
先日、退院してきた本人に診断書を取ってもらい、JALにFAXしてもらった。
手続き完了!
何事もあきらめないことが大切ですね。
自治体業務の民間委託が広がっていますが、ここまで来たかと驚きです。
東京都足立区役所では、今年1月から戸籍・住民窓口の業務を「富士ゼロックスシステムサービス株式会社」に委託しました。
区は、「『民間活用』で更なるおもてなし」と宣伝しました。
しかし、3月には、東京法務局が判断業務を区職員が行うよう改善を指導。
続いて、7月、今度は、東京労働局が業務委託を装いながら実態は区が民間職員を指示する派遣労働だとし、偽装請負として是正指導しました。
すなわち、民間職員が区職員に「判断」をあおいで指示を受ければ、今度は偽装請負になってしまうということです。
そもそも戸籍事務は多くの個人情報を扱います。
個人情報と言えば、つい最近、ベネッセの情報流失事件が起きたばかりです。
戸籍事務は、もっとも民間委託にはなじまない業務です。
自分たちが住んでいる自治体でも、どのような業務が民間委託されているのか、あるいはされる動きがあるのか、監視していく必要があります。
「戦争を知らない子ども」として育った私にとって、「戦争」のイメージというと、テレビや映画で放映される第2次世界大戦のようなものを思い浮かべる。
ところが、最近の「戦争」は、ずいぶん違うらしいということを知って驚いた。
「米国やロシアなどの大国が国際紛争で非正規の武装集団を利用する傾向が強まっている。軍事技術の発達などで『戦争のコスト』が高くなり、自国の軍を使わずに紛争に介入する手段として、戦闘能力が高い警備会社要員や民兵などの『戦争請負人』に利用価値を見いだしているためだ」(2014年8月3日付け京都新聞朝刊)。
戦争にまで「非正規」!?「民間委託」!?
新聞報道によると、アメリカ政府の民間警備会社への「外注」は、契約金額、件数ともに2003年からのイラク戦争から急増しているという。
当初は、補給物資の運搬などの後方支援や警護が中心だったサービスは、現在では戦闘や仕掛け爆弾の解除、無人機の操縦にまで拡大している。
米シンクタンク・ポトマック政策研究所は、民兵や特殊部隊を組み合わせて攻撃の主体を曖昧にする「ハイブリッド戦争」の増加を予測している。
そんな新聞記事を目にしていたところへ、8月16日、内戦中のシリアで日本人の湯川さんという人が過激派に拘束されたという報道がなされた。
そして、湯川さんは、これまで日本人で人質とされた民間ボランティアやジャーナリストというような職業とは異なり、今年1月に日本で民間軍事会社を設立した人であることを知った(2014年8月19日付け京都新聞朝刊)。
また、他の人のブログには、湯川さんと自民党や外務省、防衛省の関係者らとのつながりが書いてあるものもあった。
日本にも既に民間軍事会社ができていたこと自体が驚きだ。
これも、安倍政権が強引に押し進める「集団的自衛権」行使の先取りなのだろうか。
いずれにしても、安倍政権がアメリカと共に行動することによって、ますます日本人が犠牲になる可能性が高くなることは間違いない気がしていならない。
8月8日朝からウォーキングを始めた。
8日(金曜)は、午前6時から御所の内周4キロを歩く。
御所周辺は、ウォーキングする人やランニングする人たちが結構たくさんいることに驚いた。皆、早起き!
見知らぬ人でも「おはようございます」と挨拶を交わす。
まるで登山道のよう・・・
同じマンションに住んでいる人にも会った。
9日(土曜)は、台風11号の影響で朝から雨。
でも、そんなに激しい降りではなかったので、傘を差しながら、御所の外周4キロを歩く。
さすがにこんな日にウォーキングをしている人はいなかった。
10日(日曜)は、台風11号のため朝から雨が激しく振っていたので、朝は断念。
夕方、雨が上がったので、鴨川べりを歩く。
鴨川は、水量が増し、昨年の台風の時と同じく怒濤のように流れていた。
11日(月曜)は、御所内周4キロを歩く。
台風によって、木々がたくさん落ちていた。
朝ウォーキングをすると、おなかがすいて朝食がおいしく食べられます。
身内が病気で入院し、手術をすることになった。
「管を入れます」「麻酔を投与します」「これこれの手術をします」などなど、担当の医師が異なるため、そのたびに入れ替わり説明を受ける。
そして、説明の最後には、確かに危険性も含めて説明を受けたという同意書にサインを求められる。
過去に医療過誤の裁判をしたこともあるので、医者の説明義務というのは十分承知しているし、病院側としては、後から「説明していなかった」とか「ミス」と言われないため、必ず同意書を取るというのはわかる。
しかし、現実にその場面に立ち会うと、患者側としては、淡々と危険性を説明され、不安が増すばかりだった。
手術の成功率や逆に危険が起こる確率なども説明してくれないと、家族は不安で一杯になり、患者本人は恐怖すら覚えることだろう。
患者や家族の不安をできるかぎり和らげるための医師のコミュニケーション能力が問われる場面だと思った。
最近、パンケーキが流行りだ。
要するにホットケーキなんでしょ!?と思いつつ、「パンケーキ」という言葉の響きに、ホットケーキとは違う魅力があるような気がしてならなかった。
京都にも、何店かパンケーキで有名な店があり、その1つが「松之助」である。
本店は、東洞院御池下るにあるので、事務所からは近い。
その松之助本店で、7月から9月までの限定でモーニングがあり、モーニングメニューの中にパンケーキもあることを知ったので、昨日行ってみた。
早速、パンケーキ・モーニングを注文。
松之助には、いくつかの種類のパンケーキがあるが、モーニングのパンケーキはプレーンである。
ドリンクとセットで680円。
注文を受けてから焼くので、出てくるまでにしばらく時間がかかった。
待つこと7分くらい?
甘い香りとともに、パンケーキが運ばれてきた。
カメラで撮す前に、うっかりナイフを入れてしまった、オバカな私・・・
生クリームや果物が一杯乗っているパンケーキもあるが、私は、こういうプレーンなパンケーキが好き。
横にあるメイプルシロップをかけながら食べる。
おいしい!ホットケーキとは違う!
フワフワで、甘さは控えめ。
来ていた客はすべて女性。
本店ではお菓子教室もされているようで、生徒さん達もたくさん来られていた。
とっても満足した朝の始まりだった。
これまでにもブログで何度か書いたように、蒼山日菜さんやSouMaさんなどの切り絵のことを知って、すっかり切り絵の魅力にとりつかれている私。
何でも挑戦してみたい性格だが、手先が不器用なので、さすがに未だ切り絵には挑んでいない。
大嶋史子さんという女性が、パーチメントクラフトの個展を開催されており、その個展が7月21日までということを知って、前日の7月20日(日)急いで行って来た。
場所は、平安神宮近くの「きねやギャラリー」。
パーチメントクラフトというのは、厚手のトレーシングペーパーに金属製のペンのようなもので圧力をかけて穴をあけ、カットして作品を作る。
でも、初めて作品を見た時、「あれ?布で作ってあるの?」と思ってしまった。
たまたま大嶋さんご本人がおられたので、作り方などを丁寧に説明していただいた。
本当に布で作ったレースのように美しかった。
まだまだ知らない世界がたくさんありそう・・・
梅雨もまだ明けておらず、夏山シーズンには少し早いが、先週末、日本第2位の標高を誇る南アルプスの北岳(3193M)に登ってきた。
北岳登山は今回が2度目だ。
北岳には、日本で北岳にしか咲かないキタダケソウという花があり、そのキタダケソウが咲くのが、6月中旬から7月中旬までなので、雨を覚悟で計画した。
事前に登山情報を確認すると、この時期、北岳直下にある山小屋「北岳山荘」には、150名収容のところ、300名の宿泊者が予定されており、山小屋の混雑を思うと、少しユーツになった。
ところが、なんと、先週の台風8号の影響で、名古屋~塩尻間のJR中央線は橋桁が落ち、特急は運休状態。
そして、北岳登山の基地である広河原へも、山梨県甲府駅からの道路は土砂崩れで通れなくなっていた。
そのため、私たちは、JR身延線の下部温泉駅からバスで奈良田へ、奈良田から更にバスで広河原へ入った。
そのおかげ(?)で登山者は激減していた。
広河原は、標高1500M。
そこから北岳山頂まで標高座約1700Mを登る。
特に「草すべり」と呼ばれる急登は、とてもしんどく、年齢と普段のトレーニング不足を痛感した。
でも、そこを超え、尾根歩きや岩場登りになると、結構、楽しく登ることができた。
この日は晴天で、北岳山頂からは360度の展望を楽しんだ。
キタダケソウは、北岳山頂から北岳山荘方面に少し下った中腹のトラバース道に咲いていると言う。
直径2センチ位の白い花だ。
トラバース道には、たくさんの高山植物が咲き乱れ、白い花もたくさん咲いていたので、その中からこれまで見たことがないキタダケソウを探すのは結構苦労したが、見落とさぬよう、登山道の両脇の花々に目を凝らし、やっとキタダケソウに出会うことができた。
キタダケソウを堪能した後は、北岳山荘に入り、雲の間から見え隠れする富士山の姿を見ながら、ささやかな宴会で楽しんだ。
先週末、映画「春を背負って」を観た。
監督としての木村大作さんの「剱岳 点の記」に続く2作目の映画である。
数年前、西穂から奥穂への縦走中、宿泊した西穂高山荘で偶然、木村監督に会った時は、おそらく2作目の映画としては、新田次郎の「孤高の人」を考えておられたと思う。
(それは「国家秘密です」と言われたが・・・・笑)
でも、「孤高の人」の映画化はロケが難しかったらしく、2作目は笹本稜平作の「春を背負って」になった。
この作品は、1作目の「点の記」とは、うって変わって、山小屋を中心とした人間模様を描いたほのぼのと心暖まるドラマである。
とにかく、山では、なんでこんなに、自然に対しても、人間に対しても、優しくなれるのだろうと思った。
そして、人生そのものも考えさせられる。
もう、最初の方から目はウルウル状態。
原作には人間ドラマがもっとたくさん盛り込まれているが、映画の方は、何と言っても、木村監督の現実の山を舞台とした映像の美しさも見事だった。
早く山に登りたい・・・映画を観終わって、今、そんな思いで一杯になっている。
信田さんは、東京の著名なカウンセラーである。
まだ、講演など、直接、話を聴いたことはない。
新聞や雑誌などの記事を読んだことはあったが、著書を読んだのは初めてだった。
実は、信田さんは、私と同じ岐阜県出身で、私の高校の先輩でもある。
そして、私の同級生Kちゃんのおねえさんでもある。
離婚やセクハラあるいは性的被害の相談者や依頼者の中には、心に大きな傷を負い苦しんでいる人が少なくない。
カウンセリングが必要と感じることもある。
でも、弁護士は、法的なアドバイスや解決をはかることが仕事であって、カウンセラーの役割を果たすのはとうてい困難だ。
しかし、カウンセリングそのものには、以前から興味があった。
この本は、信田さん自身が「カウンセラーである私が見たことを描きつつ、読者のみなさんは、カウンセラーである私を見ることができるような仕掛けになっている」と書いているように、カウンセリングの技法や知識を紹介するものではなく、「カウンセラー信田さよ子」を書いたものだった。
クライエントとの距離のとり方、言葉の伝え方、そして何より一人の経営者であることなど、弁護士と共通するところがあって興味深かった。
そして、第2部は、信田さんが心臓のトラブルのため検査入院した時の同室の患者さんの様子などが、多くの経験に裏打ちされた信田さんの「観察」で語られているのは、エッセイとしても、とても面白かった。
是非、1度、生の信田さんにお目にかかり話を聴いてみたいものである。